事業成果報告書

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地域資源と健康をマネジメントする「食のソムリエ」育成事業成果報告書PDFダウンロード

地域資源と健康をマネジメントする「食のソムリエ」育成事業

地域資源と健康をマネジメントする「食のソムリエ」育成事業eラーニング

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会議体の運営

(詳細は事業成果報告書 5~13ページを参照)

会議の運営

本事業においては、つくば栄養医療調理製菓専門学校が推進するプロセスにおいて、適切な成果が得られるように目的別の会議体を設定した。
会議体の構成委員には学識経験者、連携する自治体、民間企業、有識者をはじめ本事業関係者もメンバーとして構成することで、適宜、意見やニーズが反映できる体制とし、今年度はカリキュラム開発会議、プログラム開発分科会並びにプログラム検証分科会を開催した。

カリキュラム開発会議

プログラム全体について、課題の抽出・検討を行い、具体的な方向性を検討するため、下記のとおり平成30年度は2回実施した。

カリキュラム開発分科会

基礎調査の分析結果に基づいたカリキュラムの構成、内容等についての助言を委員の先生からいただき、新規プログラムの策定やeラーニングのスキーム設計に反映させる。

プログラム検証分科会

ニーズ調査、実証講座等の検証を踏まえて、開発中のカリキュラムの実効性について助言をいただき、次年度以降の課題を整理する。

基礎調査の実施

(詳細は事業成果報告書 14~40ページを参照)

「食と健康」「食のソムリエ」といった分野で、地域や企業で必要な人材像を把握し、当教育プログラムにそれらのニーズを取り込むことを目的に調査を行った。
調査方法は、
①当学のある茨城県内の企業および基礎自治体に対するヒアリング
②調理師、調理補助者、管理栄養士、栄養士、製菓衛生師を活用または活用しようとしている企業および基礎自治体に対する匿名式のWebアンケート調査
による。

カリキュラム・プログラムの開発

(詳細は事業成果報告書 41~65ページを参照)

学習ターゲット

本プログラムの学習ターゲットは、栄養士、調理師、製菓衛生師など、食関連の資格取得を目指す大学生、専門学校生、および学び直しを必要とする飲食業従事者、または食を通じて社会貢献を考える社会人等が考えられる。
カリキュラム編成に当たって、まずは調理師養成課程の在学生向けに展開する授業としてふさわしい科目群、学習形態を開発する。
次に、それらを2年制の調理師養成課程の教育課程に組み込み、既存のカリキュラムと連動させて教育効果を上げるプログラムを作成する。
さらに、将来的な波及効果を展望し、他養成課程に在籍する学生や、現在就業中の方の学習にも対応するプログラムに発展させるため、eラーニングプラットフォームの構築に着手することとした。

当学で実施している既存カリキュラムの整理

当学で実施している2年制調理師養成課程の教育課程(以下既存カリキュラム)は、平成27年3月31日付で、厚生労働省より示された調理師養成施設指導ガイドラインに則って定めている。
当ガイドラインは、調理師養成施設の授業に関する事項として、以下のように示している。

教育内容ごとの各科目は、別表1に示す教育内容及び教育目標を参考に、養成施設の裁量により設定すること。
なお、修行期間が2年以上の課程(高等学校は除く。)における教育内容ごとの各科目は、別表1に加えて、別表2に示す教育内容及び教育目標を参考に、養成施設の裁量により設定すること。(「調理師養成施設指導ガイドライン」第7 授業に関する事項)

本事業で開発する科目群は、既存カリキュラムでは明確に科目設定していない「地域」を意識した「健康」「食資源」「情報」に関する分野を想定しており、将来的には2年次の教育課程の中に有機的に組み込んでいくことを目指している。

キャリアフレームワークの開発

食のソムリエが果たす機能のうち、調理師養成課程の既存カリキュラムとして取り上げてこなかったテーマについて、新しく追加する学習分野を設定し、それらの分野を教育課程に取り込む。

既存カリキュラム

カリキュラムの開発

開発目標

地域の食資源を活用し地域の健康問題にアプローチできる「食のソムリエ」を養成するプログラムを実現するためのカリキュラムを作成する。

特徴

「健康」「食資源」「情報」を軸に、地域における食の課題について考え、その課題解決に取り組むスキルを習得する。

カリキュラム構成

カリキュラム構成

展開
  • 調理師養成施設のカリキュラムに、新規科目として一部または全部を取り込む
  • 社会人の学び直し講座(公開講座・eラーニング等)のテーマとして取り上げる

地域健康

地方自治体が地域ぐるみで住民の食習慣を改善し、生活習慣病を予防する動きが広がってきている。
飲食店などに野菜をたっぷり使ったメニューの開発を呼びかけ、小学生の関心を高める教材の開発がなされるなどその取組みは様々である。
実際に住民の健康寿命が伸びるなど、成果が出始めた事例もあるが、健康には生活習慣のみならず、地域の絆やつながりも影響を及ぼすと言われており、地域や人とのつながりを作ることが重要とされることなる。
しかしながら、実態としてはその必要性に対して十分に理解が及んでいないことは否めない。
こうしたことから、食に携わる者として自分の住む地域や職場のある地域の健康課題に対して関心を向け、その課題を解決する知識や技能を修得することで、課題解決型の総合的な能力を身につけることとする。

地域食資源

B級ご当地グルメに代表される地域の食資源を活用した地域のブランド化、地域活性化の取組みに、日本中から関心が寄せられている。
地域における食資源は、様々な点で優位性があり、ブランドづくりにおいて効率性や効果を高めることができる。
そのため、地域の食資源は、地域活性化ツールの1つとして今後も利用されていくと考えられる。

一方で「どのような資源が望ましいのか」、また「どのように資源を発掘していけばよいのか」など、資源としての利活用の条件や具体的な方法論については十分に理解されていない。
また、祭礼等の地域文化や風習には、五穀豊穣を祈念するなど、農耕作業に対応したものが多く含まれ、正月や節句、祭礼時に振舞われる「ハレ」の食事、日常食として受け継がれてきた「ケ」の食事には、保存が効く、栄養成分が豊富でバランスが良いなど、先人が地域の農水産物を賢く使って調理したものがある。
こうした素晴らしい伝統は、残念ながら、日常生活の中で自然と継承される機会が少なくなってきており、今後、いかに地域固有の食文化を残していくかが課題となっている。

本授業では、講義又は実習形式で食資源の活用や食文化継承を通して地域を知り、地域食資源への新しい取組みを学ぶ。

地域情報

地域資源と健康をマネジメントするにあたり、自分たちが住む地域に向き合い、その地域に存在する情報、知識を、明確に定義された形式や手順に従って、比較可能な方法で収集、分析を通じて理解を深め、問題を発見する力、考える力、行動する力を高めることが必要となる。

また、食を取り巻く様々な視点を相互に関連付けて食の知識を学ぶこととする。

eラーニングプラットフォームの開発

(詳細は事業成果報告書 66~72ページを参照)

eラーニングプラットフォームに必要な機能の検討

本事業では、受講者にとっての学修要素を下図のような体系でとらえている。

eラーニングプラットフォーム

専門課程などを想定すれば、「コース」は、最も大規模に考えると、一つの「学科」に相当する。
そこまでいかずとも、ある「学科」における「科目群」と考えて差し支えない。本事業にあてはめれば、「地域資源と健康をマネジメントする『食のソムリエ』育成」コースと考えるのがわかりやすい。

「コース」は、その「コース」の受講に必要な情報などを随時知らせる「お知らせ」に始まり、最後はその「コース」に対する「アンケート」で終了する。
「科目」は、その科目の履修に際し「シラバス」を参照することに始まり、履修の最後に科目ごとの「アンケート」で終了する。
一回の「授業」は、そのコマにおける学修内容を示す「コマシラバス」、その授業の「教材」、「授業」そのもの、その授業の理解度を確認するための「演習問題」から構成される。

eラーニングプラットフォームの選択・構築にあたっては、以上のような学修要素を想定し、受講者がこれらを使い勝手よく使用でき、かつ、教員側が図にしたがった学修要素を使い勝手よく提供できることを考慮した。

その検討過程においては、初期購入コストが必要ないオープンソースソフトウェア(OSS、Open Source Software)としての導入実績があるSakai(サカイ)、Moodle(ムードル)、Canvas(キャンバス)、Blackboard(ブラックボード)などを比較した結果、大学等における利用実績が群を抜いている点も考慮し、Moodleを選択することにした。

Moodle

実証講座による検証

(詳細は事業成果報告書 73~115ページを参照)

 
新カリキュラムとして構想中の科目である「情報マネジメント」「食の心理学」「コミュニティヘルスケア」から3つの実証講座を設定した。
この実証講座を実施することで、受講者の知識と技術の向上を図るとともに、アンケート調査を通じて受講生の理解度、興味関心度、習得知識の有用性並びにカリキュラムのねらいとの整合性などについて検証することとする。